インテリアコーディネーター資格について教えます [どんな試験?取るには?仕事は?ぶっちゃけ必要?]

こんにちは。今日はすこし真面目な話。

インテリアコーディネーターという資格をご存知でしょうか?

私は2018年にこの資格を取得しました。当時内装材の企画デザイン職に就いていて、キャリアアップのために何かできないかと考えていたときに、

そうだ、資格を取ろう!
インテリア業界だから、きっとインテリアコーディネーターかな。

という安直な発想から、受験を決意したわけであります。

比較的認知度の高い資格で、インテリア業界で仕事をするには有利という話もありますが、実情が気になっている方も多いのではないでしょうか。

  • どんな資格なの?
  • 試験方法、内容は?
  • 資格を取ったら何ができるようになるの?
  • どんな仕事があるの?

今回はこんな疑問たちについて書いていこうと思います。資格を取った私だからこその視点からいろいろぶっちゃけていきたいです。

まず大前提として、私はインテリアコーディネーターの資格を取ろうとしている方に敬意を表します。なぜならとても大変だからです。特に私のように働きながら資格を取るには、休日はもちろん平日も犠牲にすることになるので、結構なモチベーションがないと難しいんです。

だけど、インテリアの仕事に携わるにはいろんなアプローチがあるんだよってことを、これから進路を考える人や転職を考えている人に、共有して、参考にしてもらえたらと思いました。

前置きが長くなってしまいました。早速行ってみましょう!

目次

インテリアコーディネーター資格とは?

公益社団法人インテリア産業協会が認定する民間資格

インテリアや住宅についての専門的な知識を持ち、理想の空間にするための提案ができる人材というのがインテリアコーディネーターです。

インテリア産業協会にはインテリア業界の様々な企業や団体が入会していて、資格認定のみならずセミナーやコンテストの実施などの活動もあるようです。

公開データによると2019年現在のインテリアコーディネーター資格登録者は57,904名で、その大半が女性です。

女性が活躍できる職種という見方もできるね。

認知度は高い!〜住宅系では◎、店舗系では○〜

インテリア系の資格の中では最も認知度が高いと言っていいのではないでしょうか。建築士と違うのは、あくまで「内装」に関するものであるということ。もちろん、建築的な知識も必要ですが、建築部分を設計することはできません。

主に住宅関係で求められるスキルで、名刺に書けるくらいのブランド力はあります

ただし、同じ内装でも店舗設計の分野では、意外に重要視されていない実情があります。やることは似ていると思うのですが、住宅設計はB to C(対、消費者)という関係に対して店舗設計はB to B(対、企業)という関係であることや、公共施設における建築基準法などの違いが大きいのではないか、と思います

消費者に対する趣味の世界か、企業に対する戦略的な考え方か、という全く違う軸があります。

とはいえ、インテリアコーディネーターの資格を取って店舗設計をしている人もいます。

資格の効力は弱いけど、箔はつくよ。

インテリアコーディネーター資格を取るには?

テンションあがる?証明証

試験について(試験内容・受験時期・合格率など)

試験内容一次試験:学科(マークシート) / 二次試験:プレゼンテーション、論文
受験時期一次試験:毎年10月ごろ / 二次試験:毎年12月ごろ
受験地全国12地域
受験料14,850円(税込) ※二次試験から受ける場合は11,550円(税込)
!詳細は公式ウェブサイトを必ず確認してください!

2019年度の合格率は、一次試験が34.7%、二次試験が25.1%と結構難関なんです!

本気でやらないと受からない!

どのように勉強したら良い?

一次試験対策:必須!公式テキストと過去問

実際に勉強で使ったテキストです。
  • 【インテリア産業協会公式】インテリアコーディネーターハンドブック 上・下
  • 【ハウジングエージェンシー出版】インテリアコーディネーター 一次試験 徹底研究シリーズ

上記2つは絶対に必要です。公式ハンドブックで知識を叩き込んで、過去問で問題に慣れて傾向を掴みます。ハンドブック上・下合わせると内容がかなり多いし、当然両方から出題されます。山を張るのはかなり厳しいし、資格を取る意味がないのでしっかり読み込みましょう。

二次試験対策:講座を受ける

二次試験に関しては平面図、立面図(側面図)、アイソメトリック図など様々な図面の書き方を理解する必要があります。専門学校などで単発の講座があれば受講することをおすすめします。

二次試験の参考になる資料が残っていればよかったのですが、ほとんど処分してしまったようなので見つかったらアップします。すみません。

専門学校に通って確実に習得が最もおすすめ

独学だと専門的な知識を理解するのが難しいので、費用はかかりますがプロに教えてもらうのが一番良いと思いました。私も、働きながら一年間学校に通いました。社会人向けに、週末だけ受講できるコースを設定している学校はたくさんあります。就職の相談に乗ってもらえるところもあるし、同士がいると励まし合えるという利点もあります。

孤独な戦いは挫折しやすいですよね・・・。

インテリアコーディネーターの資格が取れたら

資格試験に合格!その後のイメージはできていますか?

どのような仕事で資格を活かすことができるのでしょうか。

資格があるからこそできること

特にありません。笑

履歴書に書ける、ってことくらいですかね。

あと、合格して、証明書をもらった時の達成感はものすごいあります。

難関を突破した精鋭であることは間違いありませんので、いろんな人に自慢して歩きましょう。

どんな仕事がある?

ハウスメーカーの内装デザイナー(設計)

やっぱり住宅系では歓迎されます。求人を見ればわかると思いますが、必須スキルになっていたりする会社もあるのです。注文住宅や建て売りの建築部分が決まったところで内装(LDKや水廻りの計画、壁・床などの内装仕上げ材の選定、照明計画など一式)を担当するのが基本です。

家具メーカーの営業(コーディネーター)

家具のメーカーでは内装提案も行っているところもあります。自社の家具で大口注文を貰うために、オフィスや住宅などを丸ごとコーディネートして提案するんです。営業も兼ねているか、分業しているか業態は様々です。

好きな家具のブランドがあるという方は、こういう仕事も良いかもしれませんね。

家具、内装材、設備関係のショールームスタッフ

家具の材質や仕上げの種類についての知識も重要なインテリアコーディネーター。ショールームスタッフとしてお客さんに商品説明やコーディネートのアドバイスをするという仕事もあります。

商業空間のデザイナー(設計)

最初の方でも書きましたが、商業空間である店舗などの設計になると、インテリアコーディネーターの資格はあまり重要視されないことが多いです。ビジネスが絡むので企画から携わり、コンセプトやオペレーションを理解しながらデザインしていくような仕事になります。住宅と違ってスピード感がありややハードな印象です。

キャリアを積むには?ぶっちゃけ資格って必要?

インテリア業界は経験がものをいう世界です。知識が豊富な人こそ信頼され、デザインを任せたいと思わせることができるのです。そのために、最初は必ずと言って良いほどアシスタントから始まります。デザインとはやや無縁の雑用のような作業に耐える期間があります。とにかくやるしかないです。

また、住宅と店舗では身に付ける知識がやや違ってくるので、実務経験を積んでいくには『住宅から店舗』『店舗から住宅』というように分野を変えずに、『住宅ならずっと住宅』というように、どちらかに絞ることが大事です。

ここまでお話ししたところで立ち返るのが、

インテリアコーディネーター資格って、必要?

ってことなんですけど、必要かというと、必要ありません。なくても仕事はできます

でも、キャリアアップや自信を付けたいという前向きな理由がある方は、ぜひ取って欲しいと思います

名刺には書けるし、同じ業界の人なら難しい試験だということを知っているので、一目置かれるでしょう。

おまけ:筆者のその後

冒頭で、当時内装材の企画デザインをやっていたとお話ししましたが、その後どうなったのか・・・。

店舗設計デザイン事務所に運よく転職できたものの、仕事内容が自分に合わず、情けない話ですが一年半で辞めてしまいました。今は大学での専攻だったテキスタイル関係のデザイン職に就いています。

私もインテリアの仕事を続けていれば、もっと活かせているかもしれないのになあと思う今日この頃です。

インテリアは大好きなので、今後もこのブログでインテリアと繋がっていたい所存です。

これから受験しようと考えている方、頑張ってくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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この記事を書いた人

インテリアコーディネーター/テキスタイルデザイナー。多摩美術大学卒、インテリアとテキスタイル関係の職歴があり、インテリアコーディネーター資格保有。日々の暮らしの充実、理想のインテリアの追求を生きがいにしています。

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