モロッカンインテリアとボーホーインテリアの違い

― 素材・柄・ラグから読み解くルーツの違い ―

モロッカンインテリアとボーホーインテリア。

どちらも素朴な木の家具や土壁のような質感、ラグや布の使い方など共通点が多く、
「同じテイスト?」と感じる方も少なくありません。

ですが、ルーツを辿るとその背景は大きく異なり、素材や柄の選び方にもはっきりとした違いがあります。

今回は、インテリアコーディネートの視点から、両者の違いを整理してみましょう。

目次

モロッカンインテリアとは

― 住まいの文化から生まれた「整えられた装飾」 ―

モロッカンインテリアとは、モロッコの住文化を背景に発展した装飾スタイルです。

その象徴が、内向きの中庭住宅「リヤド」。
リヤドはモロッカンインテリアを象徴する存在ですが、重要なのは建物の形だけではなく、そこから生まれた装飾の思想にあります。

  • 幾何学模様やシンメトリー
  • タイルや漆喰などの素材感
  • 光や影を活かす色使い

これらはイスラム文化の美意識とも深く関わっています。

つまり、モロッカンインテリアは「建築と共に発展した装飾文化」がベース。
空間は静かで整い、落ち着いた華やかさがあるのが特徴です。

ボーホーインテリアとは

― 自由なミックスから生まれた「個性の表現」 ―

ボーホーインテリアとは、特定の地域の住文化ではなく、思想やライフスタイルから生まれたスタイルです。

語源は「ボヘミアン(自由な芸術家)」。

19世紀ヨーロッパの芸術家文化をルーツに、
1960〜70年代のアメリカ西海岸ヒッピーカルチャーの中で現在の形へと発展しました。

  • インド
  • モロッコ
  • メキシコ
  • 中東

など、さまざまな民族文化がミックスされています。

素材も柄も自由で、

  • 色数が多く自由度が高い
  • ミックス前提のスタイル
  • 個人の感性が主役

という特徴があります。

特に西海岸(カリフォルニア)のサーフカルチャーやオーガニック志向との相性が良く、
現代では「西海岸ボーホー」というイメージも定着しています。

素材の違い

― 同じ“素朴さ”でも方向性が異なる ―

両者とも自然素材を多用しますが、質感の印象には違いがあります。

モロッカンインテリア

unsplash photo
  • 漆喰のような滑らかな壁
  • 手仕事感のあるタイル
  • 彫刻的な木材や金属

→ 表面は比較的整っていて、静かな高級感があります。

ボーホーインテリア

unsplash photo
  • ラフな無垢材
  • ラタンやマクラメ
  • 布や編み素材

→ 不均一で柔らかく、リラックスした雰囲気。

同じ「素朴さ」でも、
モロッカンは 整った素朴さ
ボーホーは 自由な素朴さ と捉えると分かりやすいです。

柄の違い

― 幾何学か、民族的か ―

柄選びにも明確な違いがあります。

モロッカンインテリア

unsplash photo
  • 幾何学模様
  • 反復パターン
  • シンメトリー構成

秩序ある美しさが特徴です。

ボーホーインテリア

unsplash photo
  • 民族柄
  • パッチワーク
  • 手描き感のある模様

柄同士を自由に組み合わせ、個性を表現します。

ラグの違い

― 種類が変わると空気も変わる ―

ラグは、両者の違いがもっとも分かりやすいアイテムのひとつです。

モロッカンインテリア

モロッコ旅行にて
  • ベニワレン
  • アジラル
  • 幾何学パターンのウールラグ

余白があり、空間を整える役割を持ちます。

ボーホーインテリア

unsplash photo
  • キリム
  • トライバルラグ
  • ヴィンテージパッチワーク

色や柄を重ね、個性をつくる役割があります。

※キリムやマクラメは、どちらかというとボーホー寄りの要素と考えると整理しやすいでしょう。

まとめ

― 似ているようで、発想が違う ―

モロッカンインテリアは、
住文化から生まれた整った装飾の美しさ。

ボーホーインテリアは、
旅や自由な感性から生まれたミックスの楽しさ。

それぞれの背景を知ることで、
「似ているけど違う理由」が見えてきます。

次回は今回の内容を踏まえ、
賃貸でも取り入れやすいモロッカン要素を
実践的なアイデアとともに紹介していきます。

※本記事は、編集・構成によるコラム記事です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

空間づくりのヒントを整理するコラムを作成しています。暮らしに寄り添う視点を大切にしています。

目次